Mother&Child 安心して産み、育てられる社会へ

日本のお産の現状、知っていますか?

お産難民、不妊治療、低用量ピル、子宮頸癌ワクチンなどなど。 産婦人科領域で色々なキーワードがニュースになりますが、詳しくはわからない、 という方も多いかもしれません。 ここでは産婦人科の現状についてお伝えしていきます。

 

日本の出産の安全性は世界トップクラス

出産の安全性という観点でよく使われるデータは、妊産婦死亡率と、周産期死亡率という数字です。これは出産前後でお母さんが亡くなってしまう率と、子どもが亡くなってしまう率を表しています。
各国の妊産婦死亡率と周産期死亡率
1975年から2005年にかけて、妊産婦死亡率も周産期死亡率も大きく改善されていることがわかると思います。なお、戦後すぐの1960年前後には、周 産期死亡率は40以上であり、その当時から比較すると10分の1以下に下がっています。日本のお産は、この数十年で、劇的に安全になってきています。ま た、他の先進国との比較を見ると、世界トップクラスであることが理解できると思います。
 

産婦人科の医療訴訟発生率は高い

これほど日本のお産は安全になってきたにも関わらず、日本の産婦人科医師が医療訴訟を受ける割合は、他の診療科に比べて高くなっています。お産が安全に なったとはいえ、一定の割合で事故は発生してしまいますが、多くの方は、お産に際して何か事故があるかもしれない、という危惧を持っていません。このため 通常の疾病を扱う他科に比べ、医療訴訟が起こりやすいと言われています。
 

産婦人科医師数は減少から増加傾向に・・?

お産はいつやってくるかわかりませんから、必然的に夜間・救急での対応が多くなります。また、分娩の経過によってはさらに緊急帝王切開といった手術が必要になることもあります。産婦人科医師は、医師の仕事の中でも時間的にはハードなお仕事の部類に入るでしょう。
もともとハードな勤務体系である上に、訴訟も多いということで、産婦人科医師の数は減少してきました。ここ数年、産婦人科医師の待遇改善と、リクルーティ ング活動の強化が行われ、医師数は増加傾向に転じていますが、依然として、医師数が回復したとは言えない状況にあります。
 

60才以上の医師と若い女性の医師が多い職場

近年の調査では、産科、及び産婦人科を主な診療科としている医師は全体で約10,000人。その年齢と性別の分布を見てみましょう。

医師全体と比較すると、60才以上の医師が多いことが特徴です。60才以上の医師が、産婦人科医師全体の約25%を占めています。

若い医師を見ると、女性の医師が多いことも特徴です。39才以下では約半数が女性の医師であり、これは医師全体における女性医師比率と比べても高い比率になっています。

このように、産婦人科医師の年齢性別構成を見ると、60才以上の医師と若い女性医師が多いことがわかります。

 

女性医師が働き続けるために

お産はいつ来るかわかりませんから、分娩を取り扱う医師は、夜間の当直勤務やオンコール(緊急時の呼び出し)対応が欠かせません。これは、自身が子供を産 み育てる立場になった、ママさん医師にとっては、なかなか厳しい職場とも言えます。結果として、残念ながら、女性医師が産婦人科としての勤務を継続できな くなる場合も発生しています。
これは大学病院だけを調査した事例ですが、年数が経つごとに女性医師の分娩取り扱い率が下がっています。家庭をもった女性医師にとって、分娩という仕事を行うことが難しいことがわかると思います。
 

まとめ

日本の産婦人科医療は、医師やお産にまつわる方々の努力の結果、世界トップクラスになりました。その結果として、お産のリスクというものが忘れられてしま い、事故があった場合の医療訴訟というものも増えてしまいました。産婦人科は夜間対応が日常的に発生するハードな職場です。訴訟の問題もあり、産婦人科医 師は減少してきました。近年では医師数の増加が進みつつありますが、依然として、医師の高齢化の問題はあり、若い医師の方の新規採用が必要な状況です。ま た、若い女性医師の方にどう働いてもらうかということもテーマになっていると言えます。
 
協会について
マザーアンドチャイルド協会とは?
概要・沿革
役員・ご挨拶
活動計画
寄付のお願い
プライバシーポリシー
活動の内容
情報の発信
講演会の開催
その他の活動
お知らせ・トピックス
関連団体リンク
活動の実績
講演会
講演会バックナンバー
講演会の感想
お問い合わせ
一般社団法人 マザーアンドチャイルド協会/Copyright © Mother and Child Association of Japan All Right Reserved.